「あたしのやれることは少ないが……まあ、やれるだけやってやるさ」
17歳/167p/スカーレット/あたし:あんた、お前
のんき/好奇心が強い
パルデア地方における最大の教育機関である『アカデミー』に通う高等一般文系一年生。
ヘラルドの開設した『料理研究部』に所属しているが……料理に興味があると言うより、趣味程度に料理をしに来る富豪の子息たちに興味があるという、つまり「玉の輿」狙いの生徒。だった。
現状、玉の輿を夢と語りながらどこか諦めと面倒臭さが勝っているようで発言の節々にやる気の無さが強い。所謂ダウナー系。
ただ、見た目に結構な迫力がある故か富豪の子どもに近寄るなと警告する面倒くさいファンたちもビビッて逃げ出すような有様。……本人は煩わしいやつらに絡まれなくて助かると、自らこういった格好を好んでいる傾向もあるが。
最初はプリモやイシドロに粉かけようとしていたが、一言二言喋って「アレ絶対無理だわ」とさっさと諦めている。
マリナードタウンに生まれ育った港町育ち。それ故気質が下町寄りであり、セコい手も容赦なく使うし言葉のエッジも鋭い。
また、アカデミーでも素行が良かったとは言えず、何度か不良グループに参加していたが、退学は免れている。
現在はいくつもの不良グループは解散している為、クラスでも素行がよくなかったが退学するほどでもない生徒としてかなり遠巻きにされている。
勉強もあまり身に入っているとは言えず、本人も何を目指していいか分からないのが現状。
玉の輿は本人曰く「それが楽だろう」と主体性に欠ける発言が多い。
……彼女がこのようにやる気がなくなっているのも、そもそもの始まりが実家にある。
実家は現在廃業寸前の漁師であり、その現状の打開にも権威ある家の子どもと結婚することがかなり急務なのだが、追い詰められているはずの両親が「自分たちのことはいい、イザベルに影響を及ぼさないようにするから、お前は学校を楽しみなさい」という優しさに板挟みになり、どうしていいか分からないが彼女の心を占めているからだ。
どちらにせよ、彼女自身は自分の未来に何も期待を抱けないでいるのが現実。
宝探しという言葉が嫌いである。イザベルがアカデミーに通い始めて一番に思ったのがそれだった。
宝探しとはつまり、自分だけの経験や得たものを「宝」とし、将来の夢への希望や己の道を決めていくというものだった。
だが、イザベルにはそれがない。漠然と両親の仕事に誇りがあり、自分もそれに憧れた。でも、些細なきっかけでその憧れすら奪われる。どうしたって上手くいかない。そんな事実ばかりを突き付けられながら、両親は自分の背を押して、「自分たちを気にするな」と大きな世界へと足踏みさせたのだ。
憧れや誇りを踏み潰されて尚、両親は子どもである己に傷を見せずに笑っていた。
そんな事を経験してからか、イザベルにとって眩いものは見たくないと感じるようになってしまったのだ。
……しかし、料理研究部があわや廃部かという事件が起きる。ヘラルドが大きな事件を起こしたのだ。人づてに聞いた程度で、正直内容はよく知らない。興味だってない。
なのに、何故かカルロスと共にヘラルドが更生?だかなんだかでバンドをするからと半ば無理矢理メンバー入りをしていたのだ。
最初は全くやる気がなく、渡されたベースだって何となくテキトーに練習するばかりだったが、ある日ひとりの少女に出会うことになる。
:戦闘方法はエスパータイプらしく遠距離攻撃……のようで意外と素で戦うのも普通に強いです。
ヘラルド(ラウドボーン♂)…同級生。うさんくせー男と思ってる。
プリモ(オリーヴァ♂)…先輩。へらへらして主体性が薄くて面倒そうな男と思ってる。
イシドロ(キョジオーン♂)…先輩。笑ってるが目の奥笑ってないんよな……。
カルロス(バウッツェル♂)…同級生。一番マシだが、家が潰れてるわけでも無いし同族意識を持たれるのもちょっと……。
セイナダ(セグレイブ♀)…先輩。なんか知らんけど子分認定してきたから「まあ利用できるか……」という気持ちで子分のようにふるまってる。そんな好きではない。
マルガリータ(イルカマン♀)…同級生。不思議な雰囲気を持ってるなとは思っていた。眩い光のような子。憧れに似た感情を抱いている。
オリビア(マスカーニャ♀)…同級生。あのヤベ〜ヘラルドに付きまとわれてると聞いてどんだけ病んでるかと思ったら実際は屈強だった。話が結構合う。