Scolding of the ocean


イシドロ(Icidlo)

キョジオーン♂

「時々、そんなつまんねぇことに必死なのも羨ましいとは思わなくもないな」


18歳/193p/スカーレット/オレ:お前、アンタ
てれや/気が強い


パルデア地方における最大の教育機関である『アカデミー』に通う高等経営学科二年生。
パルデアの調味料業界では老舗だがパッとしない会社だったが、現社長になってから急激に業績を伸ばしたその社長子息。
元は一族でゆるゆる経営していたらしいが、現社長が乗っ取り腕を振るったことで業界ナンバーワンになった。そのせいか色々黒い噂も絶えない。
その息子であるイシドロも色々と噂される立場だが、性格は至ってお気楽で気前が良く、快活なので友人が絶えず彼の周りにいる状態である。
己の人生をどれだけ『面白くするか』ということに重点を置いており、あらゆるクラブや部活に席だけを置いて楽しそうな時に参加するという幽霊部員活動を行っている。
それ故、料理研究部にも席だけを置いている状態だが、居心地がいいのか結構な割合で居座っている事が多い。

本社はテーブルシティにあるが、イシドロ自身は南三番地の普通の邸宅で生まれた。
岩壁から取れる岩塩を主な商品とした古くから続く調味料会社は、慈善事業かと思われるほど経営が下手であり、老舗だからと今まで倒れずに済んでいた現状だった。
その現状に不満がありすぎた経営に関わるイシドロの父は、前社長を罠に貶め己が社長として経営権を独占。以前から目をつけていた「調味料の可能性の拡大」を謳い、資金をかき集め事業を拡大。そうしてパルデア一の調味料会社となり、食卓の上を更に豊かにした。
しかし、その資金集めや対抗会社を貶めるほどの過激なやり口で多くのひとに怨まれてしまう結果となった。
最初は一幹部社員の息子だから恵まれた方でも、急成長した社長の息子となってしまったイシドロは、昔から遊んでいた友人たちが離れていき、次に己に接触してくるのは悪意に塗れた存在ばかりになっていた。
だが、イシドロはそれで寂しさを覚える性格ではなく、そういった子ども、はたまた大人まですり寄ろうと必死な様に「愉快さ」を感じていき、次第にそういった存在を振り回し利用する事を覚えていった。
イシドロは父の後ろ姿を見て、他者の悪意を、己の野心すらも操り、ありとあらゆるつてや能力を使いこなすことに「面白さ」を感じていたのだ。
全ての存在は、何かの利用価値がある。それを適切に利用することで己の力となる。その為、己の手ごまを増やす為にも多くのコミュニティを持つのがイシドロの趣味でもあるのだ。
その中でもヘラルドは己と同じように他者を利用することに長けている様子を早い段階から見抜いており、逆に利用してしまおうと料理研究部に足を運ぶことが多かった。
また、単純にお互い「有事の時に使う駒」と思っており、互いにすぐさま加害してくる存在ではないと思っていたため、普通に警戒心なく気楽だった事もある。

前回の『宝探し』はとりあえず一番堅実にジムチャレンジをして、何か所か挑んで負けて諦めたことにして適当に纏めている。
あまり夢や希望などなく、『宝探し』に賭けるものも何もなかったイシドロにとって、ただ面倒くさいだけの恒例授業にすぐなかった。
しかし、同じ部活のヘラルドがまさかの問題行動を起こしたと聞き、プリモと揃って野次馬根性丸出しで見にいくと三日間部屋で血塗れになって暴れるヘラルドだったのだ。
己と同類であるとばかり思っていたイシドロはこれに驚き、プリモと一緒になって聞きだしてみれば、己の幼馴染に対する重すぎる感情と願望、そして悍ましいが切実なほどの恋情だった。
ヘラルドは基本、来る者を拒まず去る者を追わない。多くの女子生徒が彼に憧れ、交際相手となり、そして去っていったのを知っていた身として、こんな感情を抱いているとは思っていなかった。
そう、つまりヘラルドは結局。イシドロを何かに使う手ごまとしていたのは、恐らく全てオリビアとの関係性の維持の構築の為に過ぎなかったのだ。結局、どこまで行っても彼の興味の対象の外であったのだ。
これに驚きながら――面白い、とイシドロは考えた。
この激情を抱えながら、表面上だけニコニコ取り繕って、興味のない女達をあしらい、対して感情も寄せていない友人たちの相手をしていたヘラルドの内心が。
あまりにも必死にただひとりを追い求めるヘラルドの観察は面白いだろうと、彼からのバンド結成の要請に対し、大手を振って協力した。
何せ、夢を見てしがみつくのは不安定なことだ。己の確約された未来を、輝かしい明日には一切不要で、見る必要がない。それが退屈で退屈で仕方ないのだから、こういった他人の眩しいものを眺めていないと、生きていくのもつまらないのだから。


:戦闘方法は相手を塩漬けにして戦いますがまあ御曹司なのであんまり戦い慣れていないです。


ヘラルド(ラウドボーン♂)…同じ部活の後輩。面白がってる。
プリモ(オリーヴァ♂)…同じ部活のまあ友人。
カルロス(バウッツェル♂)…同じ部活の後輩。面白味が無いと思っていたが割と薄情なところは面白いと思う。
イザベル(ミガルーサ♀)…同じ部活の後輩。塩過ぎてあんまり関わるにしても向こうがイヤそうなので突っ込んで話しかけてはいない。
セイナダ(セグレイブ♀)…ドがつくほど有名人の為知ってる。取り入る以前に危険すぎて胃が痛い。


▼ よそ様のお子さんとの絡み


▼ 捨てた夢